herbarium-甘い標本-が新しくなります。
これまでなかった花やハーブを迎え40種ほどの植物が揃います。
植物の仕立ても新しく、意匠もよりお菓子を引立てるものへリニューアルしました。
あまり見たことのない、ちょっと珍しい草花もあります。
季節によって並ぶ花やハーブが違うので、
その時々で選ぶ楽しみを持っていただけますように。
herbarium -甘い標本- をつくりはじめて6年が過ぎ、もうすぐ7年目となります。
herbariumを発表した2014年以降、急激にエディブルフラワーやハーブを使う菓子やプロダクトが増えました。
私がherbariumを試作、開発していた2013年は、私が調べる限り、食べられる花やハーブを使ったパッケージされた菓子作品として販売されたものを見ることはありませんでした。
herbariumは多くのメディアに取り上げられたこともあって、その影響は大きかったのではないかと考えていますが、そのようなものが増えていくにつれ、自身の作品を作ることへの葛藤が増えました。
当時は、エディブルフラワーを生産する農園も少なく、取引いただける生産者さんを探すことにもかなり苦労した記憶です。
「herbarium」は植物標本という意味を持つ単語。その言葉に惹かれてお菓子に命名しましたが、2015年くらいからは、herbariumという花のプロダクトが出てきて、そのあと社会的ブームになり、私が作品につけた「herbarium」という名前も盗まれてしまった、そんな気持ちにもなったりもしたものでした。
2018年からは、私が病を抱える身になったこととも重なって、herbariumをつくる気持ちになかなかなれなくなってしまったのですが、ここにきて改めて、私自身がこのお菓子を大切に想いたいつくり続けたい。と思うようになり、今回のリニューアルに至りました。
話は長くなりましたが、
新しいherbarium(甘い標本)をどうぞよろしくお願いいたします。
これまで手にしていただいた方にもまた気に入っていただけますように。
これからまた、気持ちを新しくして、長くつくっていけたら、と思っています。
意匠は古谷萌(Study and Design)にお願いしました。
写真は小野奈那子さん撮影です。